*「紛争の被害者を平和構築の担い手に」JCCPはアフリカ・中東の平和構築を支援する認定NPO法人です。

地雷除去事業

rep26-02.jpg23年に及ぶ紛争から平和構築の過程にあるアフガニスタンを見て、JCCPは、アフガニスタンにおける復興の鍵のひとつは「安全な大地」であることを見出しました。安全な大地を作り出す支援、かつ日本としてできる復興支援の手段として、JCCPは地雷・不発弾除去を行うことを決定し、2005年8月30日、地雷除去・不発弾処理の技術をもつ2名の日本人テクニカルアドバイザーをアフガニスタンに派遣しました。

JCCPは、首都カブール北部のパルワン県バグラム郡にて地雷除去事業に臨みました。地雷除去の手法としては確実に地雷の取り残しなく発見することが可能な手掘りを採用しました。ひとつの地雷除去チームは、チームリーダ2名、セクションリーダ8名、手掘りによる地雷除去要員41名、救急救命医師1名、救急救命看護士3名、救急車運転手2名から構成されており、2チーム構成で手掘り地雷除去と不発弾処理を実施しました。

地雷除去では始めに、BAC(Battle Area Clearance:旧戦場処理)を実施します。これは、横列隊形をつくり、地表に見られる弾薬・不発弾などを発見・処理していく作業です。この作業によって、初めて安全な区域が確定され、救急救命車輌や、地雷除去要員の機材置き場、爆薬やスクラップ集積所、トイレや避難経路、救急救命医師の待機所などの設営準備をするための準備が整い、地雷除去チームが実際の地雷・不発弾除去を行える体制が作り出されます。

アフガニスタンにある地雷の数は正確には把握されていません。アフガニスタンには1000万個の地雷があると言われていますが、UNOCHA(国連人道問題調整事務所)の調査では、アフガニスタンの地雷は500~700万個と言われています。また、NGOの調べでは100万個以下だとも言われています。

Landmine Monitor Report2007によると、2006年にはアフガニスタンで463,807個の地雷が破壊され、25.93平方キロメートルの地雷除去、107.7平方キロメートルの旧戦場処理が行われました。

地雷の存在は、難民や国内避難民の安全な帰還の大きな妨げとなるだけでなく、将来の地域開発にも深刻な影響を及ぼします。そこで、JCCPは、1)地雷除去事業を実施することで地雷原を安全な農地や宅地にして難民や国内避難民の帰還を促進すること、2)安全な経済・復興活動を行える環境を作り出すこと、3)地雷除去員として社会復帰を目指す元兵士や無職の若者を雇用することの3点を組み合わせたプロジェクトを行うことで、さらなる地雷・不発弾被害者を地域から無くし、地域復興をサポートすることを目指しました。

JCCPが担当したパルワン県バグラム郡カライ・アーマドジャン村における地雷・不発弾事業対象地域では、地雷原No.113(22,958平方メートル)と地雷原No.114(9,163平方メートル)のうち、2,121平方メートルの旧戦場処理と、7,000平方メートルの地雷除去を行いました。パルワン県バグラム郡は、アフガニスタン政府により、難民や国内避難民たちの新たな帰還地・再定住地域として指定されたことからも、一刻も早い地雷・不発弾除去が望まれていました。JCCPの地雷除去事業は、その点からも大きな意義があったと言えます。

助成:外務省(日本NGO支援無償資金協力)