*「紛争の被害者を平和構築の担い手に」JCCPはアフリカ・中東の平和構築を支援する認定NPO法人です。

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ソマリア
被災者女性たち 「問題解決の担い手」を目指して

被災者女性たち 「問題解決の担い手」を目指して
<2012年7月掲載>

JCCPは、2012年2月より、ソマリアのボサソで干ばつや内戦により国内避難民となった被災者のうち、性差別暴力、生活苦による家庭内暴力や避難経験のトラウマに苦しむ女性を対象に、物資配布、啓発と心のケアのプロジェクトを実施しています。
※プロジェクト概要は、PickUpページ「ソマリア 干ばつ被害者/国内避難民への心のケアがスタート<2012年3月掲載>」をご覧下さい。

JCCPは、各避難民キャンプの住民が抱える問題の相談窓口(フォーカルポイント)約35名に対し、性差別暴力対策や住民問題に対応するための心のケア、啓発、問題解決スキル向上のための研修を行っています。フォーカルポイントたちはすべて女性で、彼女たち自身もキャンプに住む避難民です。フォーカルポイントたちは、外部からはアクセスしにくいキャンプ内の犯罪や暴力に気づきやすい一方、専門的な研修を受けたわけではないので、対応に限界があることが課題でした。
JCCPは5月にフォーカルポイント女性35名およびプントランド政府関係者約15名の計50名に対し、啓発技術と紛争解決についての研修を行いました。研修を受けた女性たちは、その後避難民キャンプでの争いや問題解決をするようになりました。

啓発技術ワークショップ①.jpgあるフォーカルポイント女性は、長老たちが所有する音響機材を借りる交渉をし、避難民キャンプ内の住民300人を動員して、性差別や女性への暴力を防ぐメッセージの発信を行いました。キャンプ内の隣人訪ねて、家庭内暴力の防止などについて話した結果、孤児を預かっていた隣人がその孤児を学校に行かせるようになった例もありました。また、レイプ未遂現場に遭遇し、加害者に「レイプはいけないことだからしてはいけない」と相手が落ち着けるよう注意しながら説明したことで、事件を未然に防ぐことができた例もありました。住民間の争いが起きたときに、だれが味方になって一緒に解決してくれそうかよく考えるようになり、研修を通して得た知識を日々の争いの解決に応用しています。フォーカルポイントの女性たちは、被害に遭った女性住民からの相談を受け、心の問題を抱えている場合は、専門機関への紹介も行なっています。

6月には、研修中に参加者たちが考えた「Protect Dignity of Women (女性の尊厳を保護しよう)」という啓発メッセージを、ボサソ市内の携帯電話会社を通じてSMS(ショートメッセージ)発信しました。ソマリアには携帯電話会社が複数あり、避難民でも携帯電話を持っている人が多いため、年代問わず多くの住民に呼びかけられる啓発の方法として携帯SMS配信はとても効果的なのです。研修参加者の女性たちは、自らが作成したメッセージを携帯電話で受け取って誇りに感じると同時に、性差別問題のフォーカルポイントとしての仕事に対する周囲の理解が深まり、活動の励みになると感じています。

国内避難民という「被害者」と見られがちな住民たちを、「問題解決の担い手」と変えるための手段をJCCPが提供することで、現地レベルで問題解決の芽が生まれる瞬間に立ち会えたことをスタッフ一同嬉しく感じています。

※この事業は、JCCP会員や寄付者の皆さまからのご支援と、ジャパン・プラットフォームの助成により実施しています。