*「紛争の被害者を平和構築の担い手に」JCCPはアフリカ・中東の平和構築を支援する認定NPO法人です。

トルコ事業
メルスィン市における難民生活支援(第3期)事業報告①

事業名 トルコ共和国メルスィン市におけるシリア・イラク難民生活支援事業(第3期)
・開始時期:2017年11月22日~2018年4月30日 
・事業地 :トルコ共和国メルスィン県メルスィン市

※当事業の活動詳細については、メルスィン市における難民生活支援(事業背景・概要)をご確認ください。

日本紛争予防センターでは、2017年11月22日~2018年4月30日に、トルコ共和国メルスィン市内で暮らすシリア・イラク難民1,064世帯(5,767名)を対象に、Eバウチャー(電子マネーカード)を通じた難民生活支援(第3期)を実施しました。

◆支援を受けた方々の声


本事業でEバウチャーを受け取った、シリアのアレッポから避難している難民のご家族をご紹介いたします。

・セルダさん(仮)の場合

「衛生的にもより快適に生活することができています」


セルダさん(仮)はシリア国内の紛争で旦那さんを亡くし、未亡人となりました。友人がメルスィンにいることから、シリアのアレッポを離れ、トルコ・キリスの国境を越えて直接メルスィンにやってきました。アレッポには、母親、2人の姉妹、親戚がまだ残って生活をしているそうです。

現在、息子さんと娘さんたちと4人暮らしですが、息子さんは紛争経験から精神的な障害を負い、働くことができず、今はセルダさんがモスクの清掃をしながら生計を立てています。先月の収入は350TL(約10,500円)で、今住んでいる家の家賃400TL(12,000円)に届かず、差額はわずかな貯蓄を切り崩して支払ったそうです。有り難いことに、メルスィンに住む友人達が、家具や食べ物、お金の支援を少しずつしてくれるため、なんとか家族みんなで生活できている、と話します。
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厳しい生活を送りながらも、家の中は清潔に保たれている様子が伺えました。Eバウチャーの利用について聞いたところ、「Eバウチャー支援のおかげで、洗剤やせっけんを購入することができ、今は衛生的にもより快適に生活することができています。Eバウチャーの支援を受けることができ、本当に感謝しています」と話してくれました。

またこれまで購入することのできない、生の鶏肉を購入することができ、久しぶりに家族みんなで栄養のある食事をとることができたそうです。

「購入した保存食品は、すぐに食べてしまわないよう、大切に少しずつ利用しています」と話しながら、セルダさんは戸棚に保管されているEバウチャーで購入したお米や油、砂糖などを見せてくれました。



・ラヴァさん(仮)の場合

「孫たちがたくさんご飯を食べる姿を見ることができ、とても嬉しい」


ラヴァさん(仮名。女性、48歳)一家は、旦那さん、第二夫人、次男夫婦、娘夫婦、孫たちに加え、生計を別にしている長男夫婦世帯の計15人の大所帯です。シリアのアレッポから、内戦の激化を逃れトルコの国境を越え、そこからバスで親戚の住むメルスィン市へやってきたそうです。アレッポには娘が2人残っていますが、彼女たちの夫が街を離れたがらず、長い間会えていません。

毎月支払う家賃と光熱費は合わせて月1,100リラ(約33,000円)。長男夫婦と折半していますが、ラヴァさんの世帯で唯一仕事をしているのは次男で、ゴミ拾いの仕事をしており、収入は非常に不安定です。家の中にも拾ったゴミが散乱しており、きつい匂いを放っています。

「JCCPによるEバウチャーの支援を受けるまでは、必要な食べ物を十分購入することができず、小さな孫たちにもお腹いっぱいご飯を食べさせてあげることができなかった」とラヴァさんは言います。girl.png

Eバウチャーの支援を受け、まずラヴァさんはコメ、砂糖、油、ジャムなどを購入したそうです。どの商品が一番役に立ったか聞いたところ、購入できた商品は全てありがたく、全て役に立っているので選ぶことはできないと答えました。

「とくに小さな孫たちがたくさんご飯を食べる姿を見ることができ、とても嬉しい。孫たちの服も、1週間近く洗わずに着続けることも多く、汚れや匂いもきつい状態だった。今回の支援を通じて購入した洗剤を利用し、洗濯ができるようになった。」支援により生活が改善したことに、家族全員喜んでいるとのことです。